医療コラム
No.302:納豆の栄養No.301:塩分の過剰摂取を防ぐ~冬に気を付けること~
No.300:大根を食べよう~風邪の予防に~
No.299:骨の健康を保つ~カルシウムを上手にとるコツ~
No.298:新米がおいしい季節~米の栄養~
No.297:トウモロコシを食べよう~食欲がない方へ~
No.296:土用の丑の日が2日~ウナギの栄養~
No.295:豆類を食べよう~湿邪に負けない身体づくり~
過去のコラムの一覧
納豆の栄養
2025年1月
管理栄養士 小西
管理栄養士 小西
2025年がスタートしました。
今年はどんな1年にしたいですか?
ぜひ健康管理においても目標を立てると良いですね。
さて、栄養相談では「納豆」について話題に上がる事がよくあります。
身体によいと思って食べている方が多数ですが、良くないのではないかと思って食べるのをやめてしまった…というお話もお聞きするようになりました。
納豆は1年中流通されていますが、実は本来の旬の時期は1月から2月です。
今月は、納豆について説明していきます。
納豆の栄養・特徴
・大豆たんぱく質が含まれる
グリシニン:コレステロールの排泄を促進して、血清コレステロールを低下させます。
βコングリシニン:摂取した脂肪の分解を促進してエネルギーを消費し血中中性脂肪を減らします。
・たんぱく質含有量が多い
納豆1パック(40g)当たり、約6gのたんぱく質が含まれています。
このたんぱく量は、卵1個分と同じ量です。
植物性たんぱく質の中ではたんぱく量が多いものとなります。
簡単に食べられて主菜にもなるのでとても便利な食材です。
・ナットウキナーゼ
納豆中に含まれる血栓溶解酵素。発酵中に納豆菌が生産する酵素で、生体内の血栓を溶解します。
血栓を溶かしやすくすることにより、高血圧を予防したり、脳梗塞や心筋梗塞の予防にも役立ちます。
・イソフラボン
主に大豆の胚芽部分に多く含まれているポリフェノールの一種。
女性ホルモンの「エストロゲン」と似た働きをします。更年期症状の緩和に役立ちと言われています。
ただし、取りすぎると女性ホルモンの過剰となりホルモンバランスの乱れにつながりますので注意が
必要です。
・ビタミンK
血液を凝固させる働きを持つ脂溶性ビタミンです。
不足すると、血液凝固が遅くなり、止血しにくくなります
骨に存在するビタミンK依存性たんぱく質のオステオカルシンを活性化し、骨の形成を調節することに役立ちます。
納豆の摂取量は、1日1パック(40g)を目安にしましょう。
上記の成分の他に、プリン体が含まれるため、食べ過ぎないように注意が必要です。
和食の代表的な食品である納豆。安価で取り入れやすいので、健康維持のためぜひ召し上がってください。
※抗凝固薬のワーファリンを服用されている方は、薬の効果が減弱してしまうため納豆の摂取を控える必要があります。