医療コラム

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骨の健康を保つ~カルシウムを上手にとるコツ~




2024年10月
管理栄養士 小西



10月に入り、気温の寒暖差が激しく衣服の調整が難しいと感じている今日この頃です。


さて、最近の栄養相談では、カルシウムについて聞かれることがたびたびあります。
圧迫骨折をした方、スポーツでケガをした方、また骨密度が低いと指摘された方、ホルモンバランスの変化にて骨粗鬆症を気にされている方がいらっしゃいます。


カルシウム=牛乳と思われている方も多いですが、実はその他の食材からもカルシウムを
補給することができます。
また、せっかくカルシウムを摂取するなら、効率的にとりたいですね。

今月は、「カルシウムのとり方」について説明していきます。






カルシウムを上手にとるコツ



1.カルシウムが多く含まれている食品をとる
カルシウムが多い食品は以下のものです。(日常的に取り入れやすいものを載せています)
積極的に取り入れていきましょう。

・魚介類
干しエビ、まいわし ししゃも、しらす、サバの水煮缶詰
(干物や小魚類は、塩分やコレステロール、またはプリン体含有量が多い場合があるので、食べすぎには注意が必要です。)

・大豆製品
焼き豆腐、生揚げ、がんもどき、木綿豆腐

・野菜類
小松菜、切り干し大根、大根の葉、モロヘイヤ

・海藻類
ひじき カットわかめ


2.ビタミンDを一緒にとる
カルシウムの吸収を助けるビタミンDをとることも大切です。
ビタミンDは、キノコ類、鮭、イワシ、秋刀魚などに多く入っています。
また、太陽の日に当たる事でも皮膚でビタミンDが作られます。
屋内にいることが多い方は、短い時間でも良いので日光浴をしましょう。


3.リンの取りすぎに注意する
リンはカルシウムと同様、骨の重要な成分です。
加工食品や練り製品、インスタント食品、スナック菓子に多く入っています。
リンの摂取量が多いと、骨に蓄えられているカルシウムを血液中に放出しバランスを保とうとします。
そのため、リンの摂取量が多いと、骨のカルシウム量が少なくなります。
骨のカルシウム量の低下を防ぐためには、リンが入っている加工食品よりも生鮮食品をとるように
心がけましょう。



特別な食品でなくても、みなさんが日頃から食べているもので、カルシウムをとることができます。
同じものを集中的に食べるのではなく、色々なものを組み合わせて食べていきましょう。


ぜひ、上手にカルシウムを取り入れて骨の健康を維持していきましょう。