医療コラム

 No.308:トマトで熱中症を予防しよう
 No.307:薬味で梅雨の体調を整える
 No.306:にんにくを食べよう
 No.305:爪の健康を保つ
 No.304:なたね油と健康
 No.303:黒豆で寒さに負けない
 No.302:納豆の栄養
 No.301:塩分の過剰摂取を防ぐ~冬に気を付けること~

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トマトで熱中症を予防しよう



2025年7月
管理栄養士 小西


7月に入り、気温が高い日が続いています。
患者さんの中でも、暑くて体調を崩したとおっしゃる方もいました。

7月は暑さに慣れておらず、熱中症になる方がいらっしゃいます。
年々夏の暑さが厳しくなっているように感じており、熱中症からは自分で身体を守る必要があると思います。


そこで注目すべき食材は「トマト」
トマトの旬は、露地栽培で6月~8月です。夏の時期が旬の野菜です。
栄養相談では、トマトが好きでよく食べているというお話も聞きます。

今月は熱中症予防としてトマトについて紹介していきます。






トマトの栄養素・特徴



・水分が多い
トマトは、100g当たり94gが水分で、とても水分が多い野菜です。
夏の暑い時期は、水分が多い野菜を摂取し、食事からの水分を多くとる事も大切です。


・カリウムが多い
100g当たり、210㎎のカリウムが入っています。
汗の成分の中にカリウムが入っていて、大量に汗をかくとカリウムが失われます。
トマトを食べることで、自然にカリウムの補給につながります。
※カリウムの制限がある方は、医師の指示に従ってください。


・エネルギーは低め
1個(150g)当たり、29kcalとエネルギーは低めです。
そのため、おやつにトマトを食べることもオススメです。


・リコピンが含まれる
リコピンは強い抗酸化作用があります。活性酸素から身体を守ってくれます。
夏は、紫外線が強く細胞を傷つけて、活性酸素を発生させます。
リコピンは活性酸素による細胞へのダメージを防いでくれます。
また活性酸素は、疲れを引き起こす原因になっていると考えられているため、リコピンの摂取で疲れにくく
なることが期待できます。


・陰性食品
トマトは、陰性食品で身体を冷やす働きがあります。
中でもトマトは、極陰性に属し、身体を冷やす働きが非常に強くなります。
そのため、気温が高い日は、トマトを食べることにより、自然に体温を下げやすくなり、暑さから身体を守ることが期待できます。




トマトを摂取するタイミングですが、熱中症の予防としては、出勤前や、外出前、作業する前に摂る事が
オススメです。朝食に食べることも良いですね。
また、トマトの1日の摂取目安量は、1個程度です。

たくさんトマトが出回る時期に摂取して、熱中症の予防をしていきましょう。
同時に、水分の補給もこまめに行っていきましょう。