医療コラム
にんにくを食べよう
2025年5月
管理栄養士 小西
管理栄養士 小西
5月に入り、とても天気の良い日もあれば、気温が低く肌寒く感じる日がありますね。
さて、最近の栄養相談では、免疫力を上げたり、がんにならないような食事について知りたいとおっしゃる方が増えています。
そこで注目すべき食品がにんにくです。
「デザイナーフーズピラミッド」というがんの予防に効果のある食品の中の最上位がにんにくです。
実は国産にんにくは5月中旬ごろから収穫がはじまり、6月から8月が旬の時期となります。
にんにくにはどんな栄養があるのでしょうか。
今月はにんにくついて説明していきます。

にんにくの栄養・特徴
・アリシン
独特な香りや辛味をもたらす成分です。
アリシンはNK(ナチュラルキラー)細胞という免疫系において特殊な役割を果たすリンパ球の働きを活性化します。NK細胞は、腫瘍細胞など異常な細胞を即座に破壊する働きがあります。
アリシンは、NK細胞を活性化するため、がんの進行や病原体の拡散を防きます。
がんの進行や予防にはとても役立つ成分です。
・ビタミンB1
糖質を分解してエネルギーに変える働きがあり、疲労感や倦怠感を減少させます。
「疲労回復のビタミン」と言われています。
これからの時期、夏バテに役立つ栄養素です。
ビタミンB6
たんぱく質や脂質の代謝に必要です。
現在、たんぱく質を多くとる人が増えてきているため、とても大切な栄養素です。
アミノ酸の代謝にかかわるので、神経伝達物質の合成を促進する作用があります。
・摂取目安量は
にんにくの摂取目安量は、生で1~2片程度とされています。
食べすぎると消化不良をおこす可能性がありますので、食べ過ぎには注意しましょう。
にんにくの「におい」が気になる方へ
にんにくの中の芽(芯)をとる事によって、にんにく独特のにおいが減ります。
手間ではありますが、取り除くと、気になるにおいも抑えつつ、おいしく摂取できます。
栄養相談で話を聞いた後、さっそく取り始めたという患者さんもいらっしゃいました。
みなさんも、にんにくを取り入れて、健康を維持していきましょう。
