医療コラム


麺類がおいしい季節~夏に麺を食べたい方へ~



2023年7月
管理栄養士 小西

関東も30度を越える日が続き暑い日が増えています。
危険な暑さといわれる日もあり、十分な水分補給と適切な温度管理が大切です。

最近の栄養相談では、暑くて食欲がないと感じている方がいます。
何が食べやすいですか?とお聞きすると、冷たい麺類とおっしゃる方が多い印象です。

みなさんはどんな麺類が好きですか?
どんな食べ方をしますか?
食欲がないからといって、食べたいものだけを食べていると、余計に身体がだるくなったり、体力低下など引き起こしてしまう事もあります。



今月は、それぞれの麺類の特徴について種類や健康的な食べ方について説明していきます。





麺類の種類と特徴・食べ方のコツ



そば
そばは、GI値(グリセミックインデックス)が59と麺類の中では低く、血糖値の上がりにくいものになります。
一食の量は、乾麺で60g、茹で麺180gが適量です(糖尿病の食品交換表で3単位 240kcal 分)。
もちろん、食べ過ぎるとカロリーオーバーになりますので量には注意しましょう。
茹で麺100g当たりのたんぱく質含有量は、4.8gと麺類の中では多いので、たんぱく制限をしている方には適さない場合があります。



中華麺
GI値が61と麺類の中ではやや低め。
冷やし中華の麺として中華麺が使われることが多いです。1食の目安量は蒸し中華麺で120gです。
冷やし中華は、卵・ハム・きゅうり・トマトなどたんぱく質や野菜が具材として使われるのでバランスよく食べられます。そのため、夏にはオススメの食べ方です。
蒸し麺100g当たりのたんぱく質含有量は5.3gと非常に多く、たんぱく制限をしている方には適さない場合があります。



うどん
GI値80とやや高め。特に具なしのかけうどんや冷やしうどんは、血糖値が上がりやすいです。また原材料に塩が含まれているのが特徴的です。
1食当たりの目安量は、乾麺で60g、茹で麺で240gです。
てんぷらとのセット食べることが多いですが、カロリーが高くなるので注意が必要です。
茹で麺100g当たりのたんぱく質含有量は2.2gと少なめなので、たんぱく制限をしている方は比較的食べやすいです。


そうめん
夏の風物詩。夏によく食べられる麺類です。
塩分は入っていますが、茹でることにより塩分のほとんどが抜けていきます。
1食の目安量は乾麺で60gが適量です。茹でると3倍に増えます。食べすぎる方が多いでの注意が必要です。
GI値68とやや高め。そうめんは、単品で食べる方が多いですが、野菜やたんぱく質(肉、卵、魚、大豆製品)と一緒に食べるとで、血糖値の急上昇を防ぎます。
また、麺のみを食べると、糖質の代謝がうまくいかずに夏バテが進んでしまう可能性があるので、注意して食べましょう。
茹で麺100g当たりのたんぱく質含有量は3.2gと麺類の中では中間ぐらいの含有量です。


インスタントラーメン
GI値73と高め。油で揚げていることがほとんどのため、脂質の量は他の麺類に比べて高いです。また、カロリーが高くなり、塩分量も多くなります。
どうしても食べたいときは、汁を全部飲まないようにすることや、日中帯に食べて夜は食べないようにするなど工夫が必要です。



麺類も食べ方次第で、健康を保つことができます。
しっかり食事を取り、暑い夏を乗り切っていきましょう。