生活習慣病と動脈硬化の関係

われわれは生活習慣の改善指導を投薬治療に優先させています

クリニックでは、健康維持や疾病予防など予防医療の観点に立脚した診療とドックを行っております。
生活習慣病に対しては、生活指導や食事栄養指導によって改善させる治療方法を投薬治療に優先させており、医師による総体的な指導とともに、看護師や管理栄養士による実践的な生活指導・食事栄養指導を実践しています。
お気軽にご相談ください。

生活習慣病と動脈硬化の関係

現在、糖尿病740万人(予備軍880万人)、高血圧症3,100万人、高脂血症3,000万人と驚くほど多くの人々が生活習慣病に直面しています。厚生労働省が予防に力を入れているメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の場合、患者数は20?39歳で推定2,700万人、40歳以上では、予備軍も含めると1,960万人に達します。男性では2人に1人、女性では5人に1人という割合です。
メタボリックシンドロームは、内臓脂肪型肥満に加えて、高血圧、高血糖、脂質異常のうちいずれかふたつ以上を合わせもった状態です。内臓に脂肪が溜まると、糖尿病や高血圧症、高脂血症といった「生活習慣病」を併発しやすくなります。しかも、糖尿病、高血圧症、高脂血症など1つ1つは軽くても内臓脂肪型肥満を合併することで動脈硬化が急速に進行していきます。
動脈硬化が進行すると心臓に大きな負担がかかるため、高血圧症、心肥大、心不全などの心疾患を惹起します。血管が狭くなり閉塞すると、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などを発症させ、また血管が破れると、くも膜下出血など脳出血を発症させます。

上記のグラフは日本人の死亡原因の内訳です。心疾患や脳血管疾患といった、原因が動脈硬化とされる疾患が死因の約30%を占めています。また寝たきりの原因でも同じく約40%が心疾患や脳血管疾患であり、高齢化がすすむ日本において動脈硬化は大きな問題となっています。
さまざまな症状を引き起こす動脈硬化ですが、いちばん恐ろしいのは「自覚症状が少なくて気づきにくい」ことです。たとえば、心筋梗塞は心臓の動力源である冠動脈が閉塞して心臓に血液(酸素と栄養)が循環しなくなり、最悪の場合は心臓が動かなくなる疾患です。しかし、冠動脈がかなり狭くなっていても自覚症状がないために気づかないことがあり、症状が出たときはすでに重症化していることも多いのも事実です。このために動脈硬化は「サイレントキラー」とも呼ばれます。
動脈硬化の危険因子の改善、合併症予防のために、高血圧や高脂血症などの治療薬を服用することがありますが、実は生活習慣への取り組みこそが基本であり、しかもより大切なことなのです。

「生活習慣病」は若い時から正しい生活習慣「食事・運動・休養」を身につけること、つまりバランスの良い食事、適度な運動、質の良い睡眠を心がけることで、予防できます。
すでに生活習慣病にかかっている方でも生活習慣の改善によって良い結果が期待できます。
さあ、あなたも今日から生活習慣の改善を始め、私たちと一緒に「生活習慣病」の発生と進行を予防しましょう。
私たちクリニックスタッフ一同がお手伝いします。