医療コラム

風邪をひきにくくする食事のとり方

2016年2月20日
管理栄養士 中居有紀

 

今週はじめ、インフルエンザの流行が全国的に警報レベルに達したと発表されました。

都内でも患者数は一週間で倍増しているとのニュースも。
学校では臨時学級閉鎖が先週に比べて大幅に増えるなどしている様子…今はなんでもなくても、安易に侮ってはいられません。

一度かかると、高熱によるだるさや関節・筋肉の痛みなど辛い、辛いインフルエンザ。
ウイルスに負けないように、日々健やかで強い、免疫力の高い体作りを心がけたいものです。


本日のコラムは、そんな健やかな身体をつくり、免疫力をつけるための食事の仕方がテーマです。

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●○免疫力を高めるための3つの食事のポイント

1. 鶏ささみでタンパク質を確保

免疫細胞、免疫物質の多くが、タンパク質から出来ています。そのためタンパク質が不足していると、材料不足で免疫力がうまく働きません。 そんな材料、タンパク質が効率よく摂れるのは、低脂肪・高タンパクで有名な 鶏ささみ !メインディッシュのおかずに、鶏ささみを積極的に取り入れていきましょう。野菜と一緒に炒めても蒸しても、裂いて麺の具として利用してもOKです。
この他、魚のカツオ、秋刀魚、アジもタンパク質が豊富に含まれています。


2. ビタミンエース(A・C・E)を補給

ビタミA・C・Eは、抗酸化作用のあるビタミンの総称として ビタミンエース(ACE) と呼ばれたりしますが、この3種類には体の免疫力を高める働きもあります。 特にビタミンCとEには免疫細胞の主役である「T細胞」を直接活性化したり、細胞が傷つけられるのを防いだりして、免疫力を強くしてくれます。

またビタミンAも風邪の予防に欠かせない栄養素。ビタミンAには粘膜を強くしてウイルスの侵入を防いでくれる働きがあります。

それぞれが多い食材は、

○ビタミンA : 鶏レバー、ギンダラ、モロヘイヤ、にんじん
○ビタミンC : 赤ピーマン、菜の花、ブロッコリー、レモン

○ビタミンE : ひまわり油、アーモンド、モロヘイヤ、カボチャ

どれか1つだけでも良いし、組み合わせて食べればさらに効果的です。
 

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3.発酵食品で腸を元気に

体の免疫細胞の6割が腸の中に存在しています。そのため免疫力をつけるには、腸を強くすることが大事。
特に腸内細菌の数を増やしていくことで、免疫細胞が強くなります。
腸内細菌を増やす発酵食品 を積極的に摂りましょう。

<発酵食品>
納豆/味噌汁/発酵ピクルス/ぬか漬け/黒酢/ワインビネガー など

※味噌汁やぬか漬けにより塩分摂りすぎにならないよう、味噌汁は1日1杯以下をめどに、ぬか漬けも食べ過ぎには注意しましょう

⇒ ごはん・納豆・味噌汁・ぬか漬けのような昔ながらの和食は、体の免疫力を養います
 

 


ただし、基本はバランスのとれた食事。

どんな場合もそうですが、栄養バランスの良い食事が大前提です。いくら良いものを摂っていても、何かに偏っていては逆効果。
主食?主菜?副菜 の3つのお皿が揃ったお食事の形になるように心がけましょう。
主食は炭水化物であるごはん・パン・麺、主菜はタンパク質である魚・肉・大豆製品・卵、副菜は食物繊維・ビタミン・ミネラルが摂れる野菜・海藻・きのこです。
それぞれ量のとり過ぎにも注意しましょう。

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免疫力の強い体は、風邪やインフルエンザだけでなく、ガンなどあらゆる病気にも強くなります。
何をするにも身体が資本。
健やかな体づくりのため、ご自身に合った体にやさしい食事になるように毎日意識していき
ましょう♪

 

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No.66