医療コラム

果物のおいしい季節~冬の定番みかんについて~



2023年11月
管理栄養士 小西


11月に入り、晴れの日が多く、過ごしやすい日々が続いています。
最近では急に気温が下がり、冬の気配を感じますね。


さて、栄養相談では、果物についての話題が豊富です。
性別問わず、果物がお好きな方が多いようです。毎日食べている方もいらっしゃいます。


冬の代表的な果物といえばみかん。
正式には「温州みかん」と呼ばれます。

最近ではみかんを箱買いしたという方もいました。


今月は、みかんについて説明していきます。







みかんの特徴



・ビタミンCが含まれる
みかん100g当たり32mgビタミンCが入っています。
ビタミンCは人の体内では作ることが出来ないので、成人ですと1日の推奨量が100mgと設定されています。水溶性ビタミンであるため、余剰分は尿と一緒に排泄されます。
血液中の白血球の働きも助けます。白血球は細菌やウイルスを死滅させる働きがあり、ビタミンCが身体の中にたくさんあると、白血球の働く力も高くなります。



・βクリプトキサンチンが含まれる
みかんに含まれるだいだい色の色素で、カルテノイドの一種です。人間の体内で生成することができません。(カルテノイドは、野菜・果物、海藻など食品に含まれる色素成分です。)
抗酸化物質として働き、活性酸素などの体内の細胞を傷つけることを防ぎます。



・中庸に近い食べ物
食べ物には身体を温めるものを陽性、冷やすものを陰性、その間を中庸と呼びます。
みかんは、中庸に近い食べ物にあたります。果物には、バナナのように身体を冷やす力が強いものも多いですが、みかんは中庸に近いため、身体を冷やす力は強くありません。
陰陽のバランスから見ると、冬の時期に食べる果物としてはオススメです。



・みかんの適量は1日2個まで
糖尿病の食品交換表では、果物の適量は1日1単位(80kcal)とされています。
みかんの適量は1日2個(200g)です。
食べ過ぎると、血中の中性脂肪、血糖値の上昇を招いてしまいます。
適量を守って食べましょう。





この冬一度はみかんを食べる機会があると思います。
包丁を使わず、手で皮をむけるため食べやすいですが、食べすぎには注意しましょう。
おいしいみかんをぜひ楽しんでください。