医療コラム
鮭の栄養
2021年11月
管理栄養士 小西
管理栄養士 小西
11月に入り、紅葉の季節となりました。
日に日に寒さが増し、冬に向かっているのが肌で感じられます。
さて、みなさんは魚といえば何がお好きですか?栄養相談でよく食べられる魚について
お尋ねすると、「鮭」と答える方が非常に多いように思います。
扱いやすい、食べやすい、生臭さを感じない…などが理由にあげられます。
鮭は9月~11月にかけて旬です。(11月11日は「鮭の日」とも言われています。)
今月は鮭について説明していきます。
(日本で鮭とはシロサケを指しますので、シロサケの栄養について説明していきます。)
鮭の栄養
・アスタキサンチン
赤い色素のこと、カロテノイドの一種。
とても強い抗酸化作用があり、肌のシミ、しわなど老化防止に役立ちます。
レモンと比較すると、アスタキサンチンの抗酸化力は6000倍とも言われています。
・DHA EPA
n-3系の多価不飽和脂肪酸です。LDL(悪玉)コレステロールを低下させ、HDL(善玉)
コレステロールを上昇させる働きがあります。中性脂肪を低下させる働きや、血管の保護
作用、抗血栓作用があり、とても質のよい油脂です。
・ビタミンD
鮭にはビタミンDが多く含まれています。(100g当たり32.0μg)
ビタミンDは腸管からカルシウムの吸収を助け、カルシウムの吸収を良くします。
骨の健康を保ちたい方は、ビタミンDの摂取も必要になります。
・ビタミンB12
葉酸と協力して、赤血球中のヘモグロビンの生成を助けていきます。
また、神経の機能を正常に保つ働きを持っています。
・ビタミンE
強い抗酸化作用をもちます。細胞をダメージから守る働きがあります。
また、ビタミンEはホルモンの代謝に関与しています。
ビタミンEは女性ホルモンのひとつの黄体ホルモンを作っていて、更年期の不快感を緩和
させる働きがあります。
和食には欠かせない鮭。今は、スーパーやコンビニで焼き魚としても売られていますので、手軽に摂ることもできます。栄養たっぷりの鮭をこの機会にぜひお楽しみください。