医療コラム
備えましょう~台風19号から思うこと~
2019年10月
管理栄養士 小西
管理栄養士 小西
台風19号により、被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
被害の全容が明らかになるにつれ、その被害の大きさに愕然とするばかりです。
一刻も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。
台風19号は日本に上陸する前から、非常に勢力が強いという情報があったため
今までより台風対策をされていた方も多いと思います。
スーパーでは、パンやカップラーメンが品薄になっていました。
土壇場で買い込まれた方も多いのではないでしょうか。
しかし、災害というものはいつどこで起こるか分かりません。
今回の台風で、備蓄品について見直すいい機会となったため、
今月は備蓄品の中の非常食についてお伝えしていきます。
災害時に備えておきたい非常食
非常食は最低3日から1週間分必要と言われています。
水
水は、一人当たり1日3L必要です。
2Lの大きいペットボトルだけでなく、500mlのペットボトルも一緒に用意して
おきましょう。コップがなくてもそのまま飲むことができます。
5年間保存できる水も販売されていますので、賞味期限が長い方が良いという方には
お勧めです。
アルファ米
災害時には、ガスや電気が寸断されることもあります。
そのためご飯を炊いたり温めたりすることが難しいことがあります。
アルファ米は水かお湯を注ぐだけで食べられるお米です。
※アルファ米のアルファとは、お米のでんぷんの状態を表します。
缶詰
缶の蓋を開けるだけで食べられる食品です。
業務用など大きいものではなく、小さい一人用のサイズがオススメです。
器に出す必要がないため、紙皿の節約にもなります。
野菜ジュース
災害時には、通常の食事がとれないことがあるため栄養のバランスが乱れ、ビタミンや
食物繊維が不足気味になります。これらが足りないと、体のさまざまな不調をおこします。
全てを野菜ジュースで補うことは難しいですが、野菜100%の野菜ジュースを購入しておき
補助的に使っていきましょう。
カップラーメン
お湯さえあれば、温かいラーメンが食べられます。寒い時ですと温かいものを食べると
心もほっとしますね。
汁を全部飲むと、塩分の過剰摂取になる可能性があるため残しましょう。
缶詰のパン
缶を開けるだけで、やわらかいパンが食べられます。
焼いたり温めたりする必要がなく、とても便利な食品です。
ローリングストック法
ローリングストック法とは、回しながら(ローリング)備える(ストック)という
意味です。
日常的に食べて買い足すことを繰り返し、非常食として備えていきます。
非常食用の食品をわざわざ用意しても、気づいたときには賞味期限が切れていた
ということもあります。
また、食べ慣れていない食品を災害時に食べる事によりかえってストレスになることが
あります。
日常的に食べているものですと安心して食べられますよね。
ポイントとしては、賞味期限が長く、そのままもしくは温めるだけで食べられるものが
オススメです。常温保存が可能なものを選びましょう。
カセットコンロとガスボンベも一緒に用意しておきましょう。
非常食を備えることにより、災害時でも我慢することなく普段と変わらないような食事を
することができます。
ストレスも軽減されますし、栄養素の不足による、体力の低下・免疫力の低下なども
防ぐことができます。
一度この機会に、ご家庭の非常用食品について見直してみましょう。