2014年8月20日
管理栄養士 中居有紀
「和食ってよく出来てますよね」
ダイエット目的で、毎月熱心に栄養指導に通われている、ある患者さんがいます。
「数年先に待っている定年後、やりたいことがたくさんあるので…」と、定年後の生活に備えて、勉強に身体づくりにとがんばっているとのこと。日々運動をしながら、食生活も自分流に工夫を重ねて、ダイエットはとても順調です。
そんなある日、和食の魅力について教えてくれました。
「和食は野菜や海草がとりやすくて、ただカロリーが低いだけじゃなく、魚中心になるので食べる速度も落ちる。魚は骨をとらないと食べられないから、自然と食べるスピードが遅くなるんです。和食ってよく出来てますよね。」
日々ダイエットしようと考えてるからこそ、見えてくるであろう発見です。
更に昼食は、社員食堂で同僚さん達と食事されているそうですが、選ぶのは『ヘルシーメニュー定食』。予め量が少なく作られているようですが、これについても…
「量が少ないと、みんなと合わせて食べ終わらすためには自然とゆっくり食べることになる。それを繰り返していたら、自然と夕食の食べるスピードも遅くなっていきました。」
食べる量が少ないことや、魚の骨を取る煩わしさまで、ダイエットにつなげ、結果的に今月も3キロ痩せたとのご報告。素晴らしい取り組み方の一つの形だと思います。
さて、この『早食いは太るもと』とはよく言われますが、早食いしないためにはこの他にも工夫の仕方があります。早食いしがちな方は、少しでもご参考にされてみてください♪
◆ 早食い解消テクニック ◆
●箸置きを使う
よく紹介される方法ですが、毎日食事の時は箸置きを使い、口に食べ物がある間は箸を置く習慣をつけましょう。1口食べては箸を置いて20?30回噛む習慣を心がければ、早食いもかなり解消されていきます。
●なるべくお箸を使う
フォークやスプーンを使って食べると、食べ物を口に運びやすくなってしまうため、箸を使うよりも早くなってしまいがち。フォークやスプーンに慣れてしまっている人は、見なおしてみましょう。
●小さいスプーンを使う
それでもカレーなどスプーンを使って食べる時は、いつも使うよりも小さいスプーンで食べるのも一つの方法です。一度に口に入れる量を少なくすることで、食事の時間が自ずとゆっくりしていきます。
●食卓に並べる時は、切らずに並べるor大き目に切る
予め切られてなかったり、大き目に切られてあると、一口サイズのように食べやすく切られてある場合と比べて食べにくいので、一気に口に運ぶのが大変になります。敢えて切らずに出して、食事の時間を楽しみましょう。
●食事時は、ゆっくりしたテンポのBGMを流す
食事をする時は、テンポの速い曲やリズミカルな曲ではなく、ヒーリング系などのゆっくりとした曲をBGMとして流すことで、食事の速度もよりゆっくりとさせることが出来ます。
●ゆったりと会話を楽しみながら食べる
BGMをゆっくりにしたら、更に周りの人と会話も楽しみながら、ゆったりとした気持ちで食事を味わいましょう。
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食欲の秋が近づいています。
早食いせずに、ゆっくり味わって秋の食事も楽しむことが出来ますように。