2014年7月19日
管理栄養士 中居有紀
「お風呂上がりのアイスが最近の日課で…」
「枝豆を食べ始めると止まらなくて…」
栄養指導の席では、そんなセリフを患者さんから聞くことが増えてきました。
毎年のように、この時期を過ぎると、検査結果を見て反省している方をお見かけします。
アイスクリーム、枝豆、スイカなど…夏の食をおいしく、体にもやさしく楽しめるように、今回はこれらの1食あたりのちょうどいい量の目安や、またこの時期によくご質問いただく内容について、解説します。
● 適量目安について
■枝豆:実だけで60g(約40さや分) 80kcal相当
※食事中の肉・魚などは、少し控えめに。枝豆も、肉・魚も同じタンパク源です。
■トウモロコシ:80g(1/3〜1/4本分) 80kcal相当
※食事中のご飯・パン・麺・芋類などは、少し控えめに。同じ炭水化物源です。
■スイカ:可食部200g 皮、種子を含んだ目方330g 80kcal相当
※だいぶ少量です。一度量ってみましょう。
■アイスクリーム:極力控えるのが理想的
特にコレステロールや中性脂肪、血糖値が高くて受診中の方は、乳脂肪や糖分を多く含むアイスクリームはなるべく控えるのが理想的です。
でも体のことが気になるけどどうしてもという場合は…食べ方に工夫を。パッケージに表示されている『種類別』が『氷菓』となっているものを選びましょう。乳脂肪の割合は、アイスクリーム>ラクトアイス>アイスミルク>氷菓。中では氷菓が、最もダイエット向きですが、やはりクセにならないようにしてくださいね。
■そうめん:100g=2束分 360kcal相当
夏野菜や海藻をトッピングして、食物繊維を増やすと◎ 他に冷奴を小鉢で添えてタンパク質を追加してもOK。てんぷらなどの揚げ物はなるべく控えると、カロリーが上がりにくくなります。
■豆腐:100g=約1/3丁分 80kcal相当
■ビール:500mL=中瓶1本程度 200kcal相当
*一般的な冷やし中華は、1人前で500〜600kcal程度。1食あたりの適量なので、他のおかずは特になくてもちょうどいいくらいです。
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夏の食事 よく聞かれるご質問
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Q 豆腐はヘルシーだから、冷奴はダイエットに向いていますか?
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あまり向いていません。
「ダイエットのために豆腐を食べるようにしている」という方がよくいらっしゃいます。豆腐は植物性のタンパク質源でヘルシーといえますが、タンパク質が多く肉・魚と同じグループです。カルシウムが摂れるなどの長所もありますが、なんでも食べ過ぎは体に影響を与えます。食べるなら、1食あたり100g=1/3丁程度までにしましょう。
Q 夏バテを解消するには、何を食べたらいいですか?
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ビタミンB1の多い豚肉やうなぎ、玄米などが夏バテ対策には向いています。
夏は、ビタミンB1の消耗が激しく、不足しがち。だからビタミンB1を積極的に摂ることで、体内に摂取された栄養を効率よくエネルギーに変えられるようになります。またアリシンを多く含む食品(ニンニク、ねぎ、たまねぎ、ニラなど)と一緒に摂ると、ビタミンB1の吸収率がアップします。
Q 酢を使った料理は、健康にいいんですか?
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酢は、夏バテ解消や疲労回復に働きます。
酢の“クエン酸”が体内の回路を正常に働かせ、食べたものをエネルギーに変えて夏バテ解消や疲労回復を助けてくれます。さっぱりしていてこの時期にふさわしい調味料ですが、使う具材によっては「健康にいい」とも言い切れません。たっぷりのお肉を使ったような料理では、高カロリーとなり、肥満にもつながりかねません。同じ酢の料理でもなるべく海藻や野菜を中心に、バランスよく食事するように心がけましょう。
梅雨明けも目前、
冷房の冷気や炎天下の暑さで体調を崩したりしないよう、ご自愛くださいませ!
(No.47)