医療コラム
秋の味覚~さんまを食べよう~
2025年9月
管理栄養士 小西
管理栄養士 小西
9月に入っても日中は暑い日が続きますが、少しずつ朝晩の気温が下がってきたように感じます。
最近の栄養相談では、さんまを召し上がったというお話をお聞きします。
ここ近年と比べて、今年はさんまの水揚げ量が多いようです。
また、今年のさんまは、ふっくらして脂が乗っていておいしかったとおっしゃる方が多かったです。
そこで、今月はさんまの栄養や特徴についてお伝えしていきます。

さんまの栄養・特徴
・EPA・DHAが多い
ω-3と言われる脂肪酸である、EPAやDHAが多く含まれています。
EPAは中性脂肪を下げたり、血圧を下げることが期待できたり、血栓をできにくくする働きがあります。
DHAは、善玉コレステロールを上げたり、視力を回復したり、アレルギーを予防することが期待できます。
・鉄が含まれる
100g当たり、1.3㎎の鉄が入っています。
さんまに含まれる鉄は、ヘム鉄といわれる吸収されやすい鉄です。
さんまを食べることにより、鉄分の補給がされるため、貧血の改善に役立ちます
・ビタミンDが含まれる
100gあたり、ビタミンDが14.9μg入っています。魚の中でも多い方です。
ビタミンDはカルシウムの吸収促進や、骨の成長促進に関わっている栄養素です。
不足すると、骨折しやすくなったり、骨粗鬆症のリスクが上がります。
・たんぱく質が含まれる
100g当たり、17.6g含まれています。
食品のたんぱく質の質を示す指標をアミノ酸スコアといいますが、さんまのアミノ酸スコアは100とされています。とても良質なたんぱく質といえますので、主菜として取り入れていきましょう。
大根おろしと一緒に食べよう
大根には、以下の酵素が含まれています。
・アミラーゼ…炭水化物を分解する酵素
・プロテアーゼ…たんぱく質を分解する酵素
・リパーゼ…脂肪を分解する酵素
大根は消化を助けてくれる働きがあるので、さんまと大根おろしを一緒に食べることは理にかなっています。さっぱりしてよりおいしく召し上がることができます。
生活習慣病の予防にもなる栄養素が含まれているため、旬のこの時期にぜひ積極的にさんまを食べましょう。
