医療コラム
梅雨と梅干し
2019年6月
管理栄養士 小西
梅雨入りをし、雨の日も多く、じめじめとした季節になりましたね。管理栄養士 小西
気分が沈んでしまっている方も多いのではないでしょうか。
雨が降っていると、外で運動することは難しいですが、
晴れた日には、散歩やウォーキングをすると気分転換になるのでオススメですよ。
今月は梅雨の時期にオススメな食品、「梅干し」についてお伝えしていきます。
梅の旬は、5月から7月頃までで、6月が出荷最盛期です。
梅は生では食べられないので、梅干しや梅酒などに加工されます。
梅干しの働き
疲労回復
梅干しの酸っぱい成分は、クエン酸によるものです。
体内でエネルギー源を燃やして、エネルギーにする回路をクエン酸回路と呼びます。
クエン酸がこの回路の働きを活発にし、疲労の原因となる乳酸の蓄積を防ぎます。
そのため疲労回復に役立ちます。
食中毒予防
梅干しには殺菌効果があり、細菌の増殖を抑えて、食べ物の腐敗を防ぎます。
暑い時期には、おにぎりやお弁当に梅干しを入れると良いですね。
消化吸収を助ける
梅干しには唾液を分泌させる働きがあります。これはレモンの3倍にもなります。
唾液には消化酵素のアミラーゼが含まれており、アミラーゼはでんぷんの消化を
助ける働きがあります。
胃がんの予防
胃がんの原因となる、ヘリコバクターピロリ菌の働きを抑制し、胃がんの発症リスクを抑えてくれます。
梅干しは昔から医者いらずと言われています。
マクロビオティックの観点から、梅干しは身体の冷やし緩める陰性の力と、体を温め引き締める陽性の力をバランス良く持っている「中庸の食べ物」と言われています。
なんとなく調子が悪いという時に梅干しを食べると、元気が出てくると言われています。
現在では様々な種類の梅干しが売っていますが、食品添加物が入っていない昔ながらの物の方が、梅干し本来の働きを発揮してくれます。表示を良く見て選びましょう。
梅雨の時期、気分が晴れない方もいらっしゃると思いますので、梅干しを食べて元気を出してみてはいかがでしょうか。
※梅干しには塩分が多く含まれていますので、1日1個程度が適量です。