医療コラム

トウモロコシを食べよう~食欲がない方へ~



2024年8月
管理栄養士 小西



お盆も過ぎ、8月も下旬になりました。

今年の夏もとても暑いですね。
熱中症警戒アラートが出て、外出を控えなければいけない日も多くあります。
暑い日が続き、食欲が落ちている方や、そうめんばかりになってしまった…というお話も
お聞きします。

そこで、オススメの食材がトウモロコシ。
みなさんにお話を聞くと、トウモロコシが好きという方は多いようです。


今月はトウモロコシについて説明していきます。






トウモロコシに含まれる栄養素・特徴


・エネルギーは野菜の中では高め
トウモロコシは100g当たり92kcalとやや高めです。そのため、食欲がない時のエネルギー摂取に役立ちます。糖尿病食事療法のための食品交換表では表1の炭水化物を多く含む食品に分類されます。


・ビタミンB群
〇ビタミンB₁
糖質をエネルギーに変える酵素を助ける働きがあります。疲労感や倦怠感を減少させます。
〇ビタミンB₂
脂質・糖質・タンパク質が分解されエネルギーに代わる際にサポートします。
皮膚・粘膜の健康維持を助ける働きがあります。


・リン
リンは、体内に存在するミネラルの中でカルシウムの次に多く、成人の体重の1%を占めます。
骨や歯を作る、エネルギーの代謝に役立つ、など欠かせないミネラルになります。
腎機能が悪い方は、リンが体の中にたまりやすくなるので摂取量に注意が必要です。


・食物繊維
100g当たり3.0gの食物繊維が含まれます。不溶性食物繊維、水溶性食物繊維両方含まれていますが、不溶性食物繊維の割合が多いです。水に溶けない性質で、便の量を増やして便秘の予防に役立ちます。
水溶性食物繊維は、腸内の善玉菌のエサになり善玉菌を増やし、腸内環境を整えます。


・陰性食品
食品には、陽性食品と陰性食品があり、トウモロコシは陰性食品に分類され身体を冷やす働きがあります。
トマトやナスといった極陰性食品よりは冷やす力が弱いため、適度に身体を冷やしてくれます。
トウモロコシは冷房で身体が冷えてしまった方にも食べやすい食材です。





甘くておいしいトウモロコシ。
自然の甘味なので、お菓子の代わりに食べることもオススメです。
今年は9月も暑いと予想されています。
トウモロコシを食べて、暑い日を乗り切っていきましょう。