医療コラム
豆類を食べよう~湿邪に負けない身体づくり~
2024年6月
管理栄養士 小西
管理栄養士 小西
6月に入り台風の影響で雨が降ったり、また晴れていても蒸し暑くなってきたように感じます。
みなさまいかがお過ごしでしょうか?
今年は例年より梅雨入りが遅く、関東はこれからが梅雨本番ですね。
梅雨の時期に、身体に余分な水分がたまって体の不調が起こる状態を「湿邪」といいます。
湿邪による症状は、頭痛、だるさ、眠気、胃もたれ、食欲低下、下痢、めまいなどがあります。
過ごしづらいこの季節。どのような食品を取り入れていけばよいでしょうか。
今月は、湿気の多い梅雨の時期におすすめの豆類について説明していきます。
梅雨の時期におすすめの豆類
<豆類について>
東洋医学では、胃腸の湿気を取り利尿を促す働きがあると言われています。
旬の時期のものは、栄養価が高く栄養豊富です。
梅雨の時期には以下3つの豆類がおススメです。
含まれている栄養素についてもお伝えしていきます。
・さやえんどう
緑黄色野菜のひとつで、βカロテンが多く含まれます。
エネルギーは低く、1枚(可食部3g)で1kcalです。ビタミンKが入っており、出血した時に血液を凝固させる働きがあります。
また骨にカルシウムが沈着するのを助けるオステオカルシンと呼ばれるたんぱく質を活性化させる働きがあり、骨の健康維持に役立ちます。
・そらまめ
そらまめは70g(15~20粒)あたり、80kcalです。
糖尿病の食品交換表では表1の炭水化物を多く含む食品に入ります。
カリウムが多く含まれており、余分な塩分と水分を排泄することに役立ちます。そのためむくみが気になる方にもおすすめです。豆ごはん、炒め物、サラダ、スープなどさまざまな料理に使うことができます。
・枝豆
枝豆は140g(可食部60g)で80kcalです。糖尿病の食品交換表では表3のたんぱく質を多く含む食品に入ります。そのため食べ過ぎないように注意しましょう。目安量は80kcal分(可食部60g)です。枝豆にはビタミンCが含まれています。ビタミンCは、強い抗酸化作用をもち活性酸素の働きを抑えて細胞の老化を防ぎます。そのため動脈硬化、心筋梗塞などさまざまな疾患の予防につながります。
また、紫外線のダメージから肌を守ります。
梅雨の時期は晴れる日が少ないですが、できる範囲で運動をして汗をかいて、身体の余分な水分を出すことも大切です。
食べ物にも気を付けながら、梅雨特有の不調を防いでいきましょう。
湿邪に負けない身体づくりをしていきましょう。