医療コラム

薬味で梅雨の体調を整える




2025年6月
管理栄養士 小西


6月に入り、2025年も半分が過ぎ後半に入りました。

さて、関東も梅雨入りをし、じめじめとした季節になり、
不快な思いをしているかたも多いのではないでしょうか。
また急に気温が上昇して、真夏のような気温になる事もあり、体調がイマイチという話もよくお聞きします。


梅雨の時期は、食欲がなくなったり、胃腸の調子が悪くなったり、
むくみや頭痛など、さまざまな症状が出てきます。
これは、「湿邪」と呼ばれるもので、東洋医学における概念です。
体内に余分な水分がたまり、様々な体調不良を引き起こす状態を指します。

日本では、昔から梅雨の時期に「毒消し」と言われるものが食べられています。
そこで、注目するのは「薬味」です。

今月は、梅雨時期に食べたい薬味について説明していきます。






梅雨時期におすすめの薬味




・ワサビ
アイルイソチオシアネートという辛味成分が含まれており、唾液分泌を促し、食欲増進作用があります。
強い抗菌作用もあるため、食中毒の予防にもつながります。ワサビスルフニルという成分には抗酸化作用があり、動脈硬化やがんの予防にもつながります。


・青じそ
ペリルアルデヒドという成分が含まれており、強い抗酸化作用があります。
胃液の分泌を促進して、食欲増進に役立てます。防腐作用と解毒作用があるため、食中毒予防にもつながります。マグネシウムが含まれているため、片頭痛の改善が期待できます。


・生姜
生の生姜に、ジンゲロールという成分が入っています。
身体を温める働きや、胃腸の働きを整えます。消化液の分泌促進や消化管運動の活性化が期待できます。
冷えてむくみのある方にオススメです。


・みょうが
ミョウガジアールという成分が入っており、
抗菌作用や、解毒作用があります。
口内炎を和らげたり、のどの痛みを緩和に役立ちます。夏風邪をひいている方にもオススメです。




薬味を使うことにより、料理がよりおいしくなりますね。
梅雨の時期だけではなく、これから暑い時期にも薬味はオススメです。
過ごしにくい季節を、お好みの薬味を利用して乗り切っていきましょう。