医療コラム
土用の丑の日が2日~ウナギの栄養~
2024年7月
管理栄養士 小西
管理栄養士 小西
関東では梅雨明けが発表されました。暑い日が続いていますね。
栄養相談では、暑さで疲れやすい、熱中症になりかけた…というお話をよく聞きます。
最近では、疲れを感じてウナギを食べた方や、ウナギを食べると元気になるとお話されている方が何人もいらっしゃいました。
今年は、土用の丑の日が7月24日と8月5日の2日あります。
土用は季節の変わり目という意味で、特に体調を崩しやすい時期です。
土用の丑の日に食べられているウナギにはどのような栄養があるのでしょうか。
今月はウナギについて説明してきます。
ウナギに含まれる栄養素・特徴
〇レチノール(ビタミンA)
うなぎには、ビタミンAの働きをするレチノールが多く入っています。
ビタミンAの働きとして、目や皮膚の健康を保ちます。
また、細菌やウィルスに対する抵抗力を高めて、風邪など感染症にかかりにくくします。
不足すると、暗いところで目が見えにくくなる夜盲症や目や皮膚の乾燥につながります。
〇ビタミンB₁
糖質をエネルギーに変える酵素を助ける働きがあります。ビタミンB₁が不足すると、エネルギーが作られず、乳酸がたまりやすくなるため身体が疲れやすくなります。
夏バテをしやすい方は、ビタミンB₁の摂取することはとても重要になります。
〇亜鉛
うなぎ(生)には100g当たり、1.4㎎の亜鉛が入っています。
亜鉛は、味覚を感じる味蕾細胞の産生に必須です。亜鉛が不足すると味覚障害になる可能性があります。
また、たんぱく質の代謝を促し、皮膚や髪のトラブルを改善していきます。
免疫力の向上にもつながり、ビタミンAを身体にとどめるため風邪や感染症にかかりにくくなります。
〇エネルギーはやや高め
糖尿病食事療法のための食品交換表では、うなぎ(かばやき)は30g(1/4串)で80kcalと魚の中ではエネルギーが高めになります。食事量が少ない方には、少量でもエネルギーが取れるためオススメです。
コレステロールの含有量も多いため食べ過ぎには注意が必要です。
うなぎを食べることにより、夏バテせずに元気に過ごせそうですね。
なかなか食べる機会がないという方も、ぜひ取り入れてみましょう。
暑い夏を乗り切っていきましょう。