医療コラム
風邪をひきにくくさせる食事とは?
2018年9月
管理栄養士 中居 有紀
管理栄養士 中居 有紀
栄養指導に通われている方は、
真剣に食事療法に取り組まれる方が多くいます。
毎回うまくいく人ばかりではありませんが、
地道に努力された方は血糖値が少しずつ下がってきたり、
中性脂肪値も改善してきたりと、健康体に近づいていきます。
何より、努力して健康に自信が持てるようになったり、
また目標を達成したことで自分に自信が持てるようになったりして、
お顔が晴れ晴れされる方がいると、こちらもとても嬉しいです。
栄養指導の時間を通して、ただ食事を変えることにとどまらず、
気持ち良い暮らしに結びついていけるよう
お手伝いさせていただければと思います。
食生活に迷ったときは、お気軽にご相談ください。
さて9月も後半、
肌寒い日も増え、免疫力が落ち、風邪をひく人も少しずつ増えてきました。
そんな今の時期に摂っておきたいのが、風邪をひきにくくさせる栄養素。
風邪に強い体をつくる食材について、ご確認ください。
ビタミンA
風邪ウイルスは、喉や鼻の粘膜に住みついて、仲間を増やそうとします。
その粘膜を強くしてウイルスから身を守ろうとしてくれるのが、ビタミンA。
レバーやうなぎ、あなご、にんじんに多く含まれます。
人参は、油で炒めると吸収量が増える為、炒め料理がお勧めです。
ただしビタミンAの含まれたサプリメントを飲んでいる人は、食べ過ぎると頭痛や脱毛などの過剰症をおこす場合があるので、ご注意ください。
タンパク質
タンパク質は、喉や鼻の粘膜のもとになります。また免疫力を高める免疫物質の材料にもなり、風邪予防には欠かせない栄養素。
魚や肉、納豆や豆腐などの大豆製品に多く含まれます。
夜はもちろん、簡単になりがちな朝やお昼のご飯にも、
タンパク質を忘れず補給しましょう。
体内でつくることが出来ない必須アミノ酸、これが多く含まれている卵も、タンパク質が手軽に補給できます。活用しましょう。
ビタミンC
「風邪にはビタミンC」という定説がありますが、実際ビタミンCを積極的に摂ることで風邪の治りを早めるという報告があります。
白血球がウイルスと戦いやすくするために、ビタミンCが必要。
ビタミンCは、パプリカやピーマン、柿やキウイフルーツに多く含まれています。
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風邪予防の3大栄養素は、ビタミンA・タンパク質・ビタミンCですが、
日ごろのバランスのいい食事が、まずは大事。
偏りのないようにしましょう。
そのうえで、
レバニラ炒めに柿をデザートとして添えたり…
鶏肉の炊き込みご飯と人参&パプリカのきんぴらなど…
献立を考えてみてください。
寒くなりますが、風邪に負けない体づくりをしていきましょう!