医療コラム

量より中身!健康的な「食べ方」とは?

2016年3月19日
管理栄養士 中居有紀



 

天気予報では、東京は今日にも桜開花かと言われているようです。
クリニックの待合室には、マスクの患者さんもたくさん来院され、寒さ以上に花粉が気になることも多い今日この頃。

栄養指導には、日々身体づくりのためにと、寒さにも花粉にも負けずに定期的に通ってくれている方がたくさんいます。
皆さんの食事記録を見せて頂いていて、特に最近男性で気になるのが、栄養バランスや『食べ方』の問題。

量は適量でも健康維持には好ましくない食べ方があるのをご存知ですか?
“量は良いけど、中身が良くない”という場合がけっこう見られます

どんなにダイエットがうまくいっても風邪や病気にかかりやすくなってしまっては気持ちよく過ごせません。
そこで今日のテーマは、『食べ方』について。

ありがちな「好ましくない」食べ方と、その逆に「好ましい」食べ方について。

 

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■ 好ましくない食べ方

1. 野菜不足
毎食野菜がない、おにぎりやラーメン、パスタなどの炭水化物ばかり、外食が多いなどの人は野菜不足になりがちです。血がめぐりが悪くなり、慢性的な体調不良や疲れやすさにつながります。

2. 良質なタンパク質不足またはタンパク質の摂り過ぎ
ラーメンやパスタなどの炭水化物への偏りは、野菜だけでなくタンパク質の不足になり、免疫力低下や肌荒れにつながります。また居酒屋などの外食で、肉料理・魚料理といったタンパク質のおかずばかりを注文している人も注意。タンパク質の摂り過ぎも野菜不足に陥りやすく、健康的な食事とは言えません。

3. 主食抜きにする
「ごはんは太るから」とごはんやパンなどの炭水化物をまったくとらないと、逆にやせにくくなることがあります。

4. まとめ食い
朝昼兼ねるなど、1日2回食では、ドカ食いでになったり、血糖値や中性脂肪値を不安定にさせ、余分な脂肪をつけるもとになります。

5. 嗜好品
お菓子やお酒などからでは、カロリー以外に大切なタンパク質やビタミン、食物繊維などの栄養素がほとんど補給できません。

 

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■ 理想的な食べ方

1. 毎食、主食・主菜・副菜の3つのお皿を揃える
定食のように、主食(炭水化物:ごはん、パン、麺)?主菜(タンパク質:魚、肉、大豆製品、卵)?副菜(食物繊維・ビタミン・ミネラル:野菜、海藻、きのこ)の3種類を出来る限り毎食揃えるようにすると、自然と栄養の偏りがなくなり、バランスが整います。

2. 味付けは薄めに
カロリー的に“適量“でも、味が濃ければ塩分のとり過ぎにつながります。また食べ過ぎ予防のためにも、なるべく薄味の方が健康的です。

3. ゆっくりよく噛んで食べる
食べて約15?20分後にお腹が満腹感を感じるようになるため、早食いは食べ過ぎのもと!また時間をかけてゆっくり食べることで血糖値の上昇もゆるやかになり、無駄な血糖値の増加を防ぎ、また老化予防にもつながります。


4. 欠食せずに1日3食
ビタミンなどの微量栄養素を含む野菜を無理なく食べるためにも1日3回に分けて食べるのが理想的です。特に朝食は、体のリズムをつくるためにも欠かさずに食べましょう。

5. 嗜好品は摂りすぎないように
お菓子やジュース、お酒などの嗜好品はほどほどに。ビタミン豊富なフルーツのように食事から不足しがちな栄養素を補うようなものを食べるようにすると、尚健康的です。

 

4月からの年度はじめ。
春、気持ち新たに、食事にも気を配って体を大事にお過ごしください♪

 

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