医療コラム
花粉症を予防する身体作り
2023年3月
管理栄養士 小西
管理栄養士 小西
3月に入り、暖かい日が増えました。
今年は、桜の開花も早いようですね。
さて、最近来院する患者さんの中に、鼻水やくしゃみが出る、目がかゆいとおっしゃる方が多いです。いわゆる「花粉症」の症状です。
今年は花粉飛散量が例年よりも多いとの事。例年よりも症状が辛い方や、今年初めて花粉症になってしまった…という方もいらっしゃいます。
花粉症の症状から緩和されたいと思う方は多いはずです。
今月は、花粉症を予防するために大切なことをお伝えしていきます。
花粉症を予防するために大切なこと
・パン(小麦グルテン)を控える
パンには小麦グルテンという成分が入っていることはご存知ですか?
実は、この小麦グルテンが今さまざまな病気を引き起こすことが分かっています。
なかでも、「リーキーガット症候群」と言われる症状があります。
これはLeaky(漏れる) Gut(腸)という意味です。
腸壁に傷がついて穴が開き、そこから菌やウイルスなど体内に入るべきでない異物を通してしまい、さまざまな組織が攻撃されてしまいます。
その結果、アレルギー疾患や花粉症を発症しやすくなります。
実際にパンを控えるようになったら、今年は花粉症の症状が楽とおっしゃっている患者さんがいらっしゃいます。毎日パンを食べている方は、米飯を食べるようにしましょう。
・お菓子を控える
お菓子には砂糖が使われています。砂糖をとると、血糖値が急上昇し、それを下げようとインスリンとういホルモンが出ます。インスリンがたくさん出ると、血糖値が下がりすぎてしまうため、今度はコルチゾールというホルモンが出ます。
コルチゾールは、アレルギー抑制働きがありますが、いつもコルチゾールが出ていると副腎が疲れてしまい、いざ必要なときにコルチゾールが出なくなってしまいます。そのため、花粉症の症状も悪化する可能性があります。なるべく、お菓子類は控えていくことが大切です。
・青魚をとる
青魚には、多価不飽和脂肪酸のEPA・DHAが入っています。EPA・DHAはロイコトリエン(アレルギー症状を引き起こす物質)の働きを抑えます。そのため、花粉症の症状が和らぐ可能性があります。積極的に青魚(さば、ぶり、いわし、あじ、さんま)をとるようにしましょう。
4月中も花粉は飛散するので、あと1ヶ月程度は花粉症の症状と戦わなければいけない方も多いと思います。
ゴーグルやマスクをつけることも症状悪化を防ぐには有効です。
食事内容を見直すことにより、花粉症を予防できるのであれば、来年以降にも役立ち、
苦しい症状から抜け出せるかもしれません。ぜひ試してみてください。