医療コラム
外出自粛にて起こった変化
2020年5月
管理栄養士 小西
管理栄養士 小西
5月に入り、立夏も過ぎ天気の良い日も多く、暑い日も多いですね。
今年は、4月から緊急事態宣言が発令され、テレワークや外出を自粛することとなりました。
未だかつて経験したことがない生活を送ることとなり、不安も大きかったですね。
栄養相談では、様々な年代の方とお話させていただいております。
今月はこの期間にみなさんの体調や生活にどのような変化があったかを
お伝えしていきます。
外出自粛にて起こった変化
体重の増加
最近では「コロナ太り」という言葉が生まれましたが、外出を自粛しているため、
普段より動く量が減り、体重が増えてしまったという声が多かったです。
また時間があるため、間食をしてしまい体重の増加につながる傾向もあります。
消費量と摂取量のバランスはとても大切です。
生活習慣病への懸念
体重の増加と生活習慣病には大きな関わりがあります。
体重が増えると内臓脂肪が増え、その結果中性脂肪、悪玉コレステロール、血糖値の上昇につながります。
体重を落とすと、これらは改善することが多いです。
採血データが悪くなった方は、体重の変動を確認しましょう。
ストレスとの付き合い方
思うように運動が出来ない、友人と会うことが出来ない、習い事がお休みなどで
ストレスが溜まっている方も多かったです。
家でできる体操、ストレッチなどで身体を動かす、好き音楽を聴くなど自分なりの
ストレス解消法を見つけましょう。
アルコール摂取量が減った
お付き合いで週に何度も飲み会があり、適量より多くのお酒を飲んでいたけれども、
飲み会自体がなくなったため、お酒を飲まないもしくは量が減ったというメリットも
ありました。その結果、身体の調子が良くなったり、体重の減少につながったという方も
いらっしゃいました。大量の飲酒を続けると、様々な生活習慣病を引き起こします。
アルコールは適量の摂取と、休肝日をも作ることが大切です。
バランス良く食べようと思うようになった
「コロナウイルスに感染したくない!」という一心で、バランスよく食べようと思った
という方もいらっしゃいました。
野菜をたくさん摂り、毎食必ずタンパク質を加えるなど、きちんと考えながら作り、
「以前よりも健康的な食事になっている」という前向きに取り組まれている方も
いらっしゃいました。
免疫力を高め病気にかかりにくくするためには、偏らずに主食・主菜・副菜をバランス良く食べる事が大切です。
夕食時間が早くなった
通勤時間が長い方は特に帰宅時間が遅く夕食時間も遅くなってしまいがちですが、
テレワークにて在宅勤務のため、夕食を早めに食べられて良かったとおっしゃる方も
いらっしゃいました。
食事の後は安静にしていても代謝量が増え,この代謝の増加を食事誘発性熱産生といいますが、夜は昼に比べて食事誘発性熱産生が低くなるため、遅い時間に食事をすると
太りやすくなります。
夕食時間が早くなることは、体重増加を防ぐことにつながり生活習慣病の予防にも
つながります。
規則正しい生活を送れるようになった
起床・就寝時間も一定になり、決まった時間に食事が摂れる、通勤している時よりずっと
規則正しい生活を送っているという方もいらっしゃいました。
生活リズムが整うことはとても良い事ですね。
生活スタイルが変わると、身体に与える影響も確実に変わります。
良い影響は今後も継続していきたいものです。
ご自身の生活を振り返り、これからの生活にも役立ていきましょう。