医療コラム
少しの工夫で健康を維持~年末年始~
2019年12月
管理栄養士 小西
管理栄養士 小西
早いもので今年ももう12月。
今年は、令和という元号になり新しい一年の始まりになりましたね。
さて、年末年始がもうすぐそこまで。
クリスマスや大晦日、お正月とイベントが続きます。
大勢で集まり食事をする機会が増え楽しい時間を過ごす方も多い事と思います。
ですが!この時期は体重が増えやすくなります。
また、年明けの採血で数値が悪くなっていた…なんていう経験をした方も
いらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、今月は健康を維持しながら年末年始を乗り切るにはどんなことを気を付ければ
よいかを説明していきます。
・飲み会では動物性たんぱく質のおかずばかり食べない
焼き鳥、からあげ、もつ煮、子持ちししゃもなど動物性たんぱく質のおつまみを摂ると、
コレステロールの過剰摂取につながることがあります。
またお酒にもカロリーはありますが、おつまみの食べ過ぎでエネルギーの過剰に
つながります。
一緒にサラダなど野菜、植物性のたんぱく質(豆腐・枝豆)も取り入れ偏らないように
しましょう。
・塩分量に注意
おせち料理は、日持ちさせるために塩分が多く含まれています。
かまぼこ(2切れ)塩分1.0g、伊達巻(1個)塩分0.5g、かずのこ(25g)塩分0.6g、
お雑煮塩分2.5gと塩分は多めです。また、年越しそば1杯塩分は4.8gです。
厚生労働省が策定する、日本人の食事摂取基準では塩分摂取量の目標量として、男性で8g、女性では7gとしています。
食べ方によっては、1食のおせち料理で1日の塩分量を摂取してしまう可能性があります。
塩分が多いということを意識し、醤油などの調味料はなるべく使わないようにしましょう。
おせち料理の食べ過ぎに注意しましょう。
・野菜不足に注意
おせち料理は、肉・魚・卵などのたんぱく質の単品料理が多くなります。
野菜のおせち料理は少ないため、野菜不足になりがちです。
お餅を食べる時にはお雑煮にして野菜を摂る、紅白なますや酢の物、
お浸しやサラダを一緒に摂り、普段と同じように野菜を摂る工夫をしましょう。
・砂糖の摂りすぎに注意する
栗きんとん、伊達巻などには砂糖が多く使われています。
甘いおかずは、血糖値や中性脂肪が上がりやすくなるため、たくさん食べないように
注意しましょう。
また、砂糖が入ったジュースやアイスクリーム、チョコレート、ケーキなど摂取する量
にも注意が必要です。
・油の量に注意する
1g当たり炭水化物・たんぱく質はエネルギー4kcalに対し、脂質(油)は9kcalと
倍以上になります。チキンやポテトなどの揚げ物は油が多く使われており、エネルギーが
高くなります。
油脂が多くなると、悪玉コレステロールが上昇する要因となります。
体重の増加にもつながりますので、揚げ物が続かないように注意しましょう。
・果物の摂りすぎに注意する
冬の果物は美味しいものばかり。こたつでミカンは冬の象徴ですね。
お正月は1日中ミカンを食べているという方もいますね。
しかし、果物には果糖という糖が含まれており、食べ過ぎると血糖値の上昇や血中の
中性脂肪の増加をまねく場合があります。
糖尿病食事療法のための食品交換表では、1日の果物の適量として、ミカンは2個、
リンゴは1/2個とされています。(どちらか1種類の適量です)
自分がどれぐらい食べたかを把握し、食べ過ぎに注意しましょう。
一年の終わりと、一年の始め。
健康的に過ごせるように意識をしていきましょう。
今年もお読みいただきありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。