医療コラム
果物と栄養
2017年11月
管理栄養士 森 幸恵
寒くなってきましたね。体も縮こまってしまいますが、適度に動かして筋力維持していきましょう。
そろそろ秋も終わりますが、秋といえば、栄養相談室では「果物の季節」です。
スイカ、桃、プラム、ブドウ、梨、柿、洋梨・・・。夏~秋にかけておいしい果物の旬が続きます。
食欲が無くても食べられて、水分もとれる果物ですが、糖類も多い為、食べすぎには注意が必要です。
果物の栄養素
果物の種類にもよりますが、ビタミンC、カリウム、糖類、食物繊維、ビタミンAに変換されるベータクリプトキサンチンが多く含まれます。
下の表は100g当たりの栄養素の成分です。野菜との比較をしました。
ビタミンCは加熱することで、減ってしまいます。生で食べる果物はビタミンCの供給源として優秀です。カリウムや食物繊維は、野菜でも充分摂取することが出来ます。
果物の食べ方のポイント
✔ 出来るだけ朝食時に食べる
→ 朝、これから体を動かす時に食べるようにすると、きちんとエネルギー源とし
て使われます。夕食後のデザートとして食べるのは出来るだけ避けましょう。
✔ 1日の量としては、片手に軽く乗る程度
→ ついつい食べ過ぎてしまう果物ですが、食べすぎると血液中の中性脂肪が増えやすくなります。
血糖値にも影響しやすくなります。
✔ 果物のジュース=果物ではない
→ 液体にすると、思ったよりも摂取量が増えてしまいます。
✔ 尿酸値が高い人は注意
→ 果物に含まれている果糖は、体内で尿酸の合成を盛んにします。
✔ 高血圧・心臓の治療薬を飲まれている方は、グレープフルーツに注意
→ グレープフルーツの皮部分に含まれる物質が、特定の薬と相性が悪いことがあります。
特にジュースに多く含まれます。飲まれている薬との相性が心配な場合は、かかりつけの薬剤師にお尋ねください。
スーパーなどでは店頭に並んでいて、色鮮やかで季節を感じますね。買いすぎないように注意してくださいね。
(No.87)