医療コラム

湿邪に負けないために



2021年6月
管理栄養士 小西

関東は例年よりも遅い梅雨入りをしました。
春は陽気が良く過ごしやすかったのですが、雨で湿度が高いととても不快に感じます。

毎年この時期には、身体が重い、やる気が出ない、古傷が痛む、メンタルの不調など
さまざまな症状が出てきます。

東洋医学ではこの湿気の多い時期の体調不良を「湿邪」と呼びます。

湿邪に負けないようにはどのようにしたら良いのでしょうか?





湿邪に負けない身体作り



・むくみ防止にカリウム
外に湿気が多いと、水分の代謝がうまくいかず、身体の中に水分がたまりやすくむくみの原因となります。きゅうり、ズッキーニなどの夏野菜には、カリウムという成分が入っていて、身体の中のナトリウムと水分を外に出す働きがあります。
むくみが気になる方はカリウムが入っている食材を取り入れていきましょう。
※カリウム制限がある方は主治医にご相談ください。


・脂っこい食事を控える
もともと梅雨の時期は、胃腸が弱り消化能力が落ちてしまっています。脂っこい食事は、
消化に時間がかかってしまい、胃腸に負担がかかります。
このような食事を続けていると、ますます身体の調子が悪くなってしまいます。
揚げ物や脂身の多い肉、洋菓子の食べすぎに注意しましょう。


・冷たい飲み物、食べ物を控える
身体がだるく、蒸し暑いため冷たいものを欲しくなってしまいますが、冷たいものは胃腸に負担がかかり、消化能力を落としてしまいます。
飲み物は、氷を入れず冷えすぎないようにしましょう。
また、アイスクリームなど冷たい食品に注意しましょう。


・梅干でスッキリ
梅雨の時期は、疲労がたまりやすくなります。梅干には、クエン酸という成分が含まれており、エネルギーを作り出す代謝システムに使われます。
この代謝がうまく行われることで、疲れの元となる乳酸が作られにくくなります。
そのため、クエン酸は疲労がたまることを防いでくれます。
梅干は食中毒の予防になるため、お弁当に入れるのもお勧めです。



過ごしづらい季節にはなりますが、睡眠・食事をきちんととり、体調を崩さないよう生活していきましょう。上記を参考にしこの時期を乗り越えていきましょう。