医療コラム

良質な油分たっぷり!マカダミアナッツの栄養

2015年 2 月20日

管理栄養士 中居有紀


寒い日がしばらく続きましたが、ようやく2月も後半。
暖かい春までもう少しです。

そんな中、つい先日の栄養指導の席で、「ガンを乗り越えた」という興味深いお話をお聞きしました。仕事盛りなご年齢で末期の消化器系のガンにかかり、胃などあらゆる消化器を摘出されたそのお方、それでも体内に転移があり、当時寿命3ヵ月と宣告されていたとのこと。ホスピスで生活された時期もあったそうです。

しかし、それから現在まで15年。治療を続けてしばらくして担当医から、病気は治ったからもう通院しなくて良いと言われたのだそう。もしまたガンが見つかることがあったとしても、それは「まったく別のもの」と。こちらもとても前向きな気持ちにさせて頂いた、心強いお話でした。

さて、その方が、病気になってから免疫力を高めるために意識的に食べていたものの一つが、マカダミアナッツなのだそうです。ハワイのお土産としても知られているマカダミアナッツ!今回は、マカダミアナッツの栄養的特徴について取り上げてみます。

 

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■□ マカダミアナッツの栄養 □■

 

■良質な油分「パルミトオレイン酸」がたっぷり!
ナッツは、全般的に油が多いものの、植物性の油中心。特に「パルミトオレイン酸」という良質な不飽和脂肪酸がたっぷり含まれていますです。あらゆる食品の中でも圧倒的。
このパルミトオレイン酸は、悪玉コレステロールを減らして動脈硬化を予防したり、また血流を良くして新陳代謝を高め、肌の調子を整えるなどの美容面での働きもあります。海外では、心臓病予防に働くという研究報告もされています。


■抗酸化力が強い!
上記のパルミトオレイン酸は、酸化されにくいため、体内に入っても有害な物質に変化しにくい特徴があります。更にマカダミアナッツに含まれるポリフェノールなどのフィトケミカル(天然化学物質)や、ビタミンE及びB群にも、体を酸化から守る働きがあります。ガンなどの生活習慣病に大きく関わっていると考えられている活性酸素を除去し、体を酸化と損傷から守るのに働きます。



ただしマカデミアナッツは、油分が多く、高カロリーなのも特徴。食べ過ぎれば、肥満・生活習慣病を招くことも考えられます。食べすぎにはご注意ください。
食材それぞれの良いところを上手にバランスよく食生活に取り入れ、今後の更なる体作りに役立てていきましょう♪

 

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