医療コラム

免疫力を高めて健康に過ごそう



2020年3月 
管理栄養士 小西


3月に入ってから気温も上がり、春を感じるような日も増えてきましたね。
花粉も飛んでいますので、花粉症に悩まされている方も多い事と思います。

現在は花粉症の他に、新型コロナウイルスの感染者が増えています。
不安な日々をお過ごしの方も多いのではないでしょうか。



病気にかかりにくくするためには、免疫力を高めることが大切です。
今月は、免疫力を高めるために必要なことをお伝えしていきます。








免疫力を高めるために必要なこと



腸内環境を良くする食品をとる
味噌、納豆、漬物などの発酵食品には、善玉菌である「プロバイオティクス」が含まれて
おります。
善玉菌を直接摂ることができるため、腸内環境を整えてくれます。
ただし、長時間腸にとどまることが難しいため、毎日補給することが勧められています。
食物繊維やオリゴ糖は「プレバイオティクス」と言われ、腸内にもともと存在する
腸内細菌を増やす働きがあります。
野菜・果物・豆類に含まれ、悪玉菌を減らし、善玉菌を増やす働きがあります。
こちらも毎日取り入れたい食品です。
免疫に関わる6割が腸内にあると言われています。腸内環境を良くする事はとても大切です。



ビタミンCをとる
ビタミンCには、免疫力を高める作用があり、またコラーゲンの生成、抗酸化作用など
様々な生体機能に関与しています。
不足すると免疫力が低下し、病気になりやすくなります。
風邪やインフルエンザにかかると、ビタミンCの消耗が多くなるのでとたくさんとる
必要があります。
またウィルスを撃退して、治癒を早める働きがあります。
ビタミンCを多く含む食品は、果物(柑橘類、イチゴ、レモン)、
野菜(ピーマン、ブロッコリー)、イモ類(じゃがいも、さつまいも)です。


ビタミンAをとる
ビタミンAは喉や鼻腔の粘膜を丈夫にし、ウィルスや細菌の侵入を防ぎます。
不足するとウィルスや細菌への抵抗力が弱まって、感染症になりやすくなります。
多く含まれる食品は、緑黄色野菜(人参、かぼちゃ、ほうれん草)・卵・レバーなどです。
ビタミンAは脂溶性ビタミンのため、油と一緒にとると吸収が良くなります。







身体を冷やす食品を控える
マクロビオティクの観点から、身体を冷やす食品を食べると免疫力が下がると
考えられています。
身体を冷やす働きがある食べ物は、白い砂糖・甘い物、牛乳・ヨーグルトなどの乳製品、
生野菜、果物、コーヒー・紅茶などのカフェインが入っている物、アルコールです。
たくさん摂らないように気を付けましましょう。
特に朝は体温が下がっているので、朝食は和食にして、根菜類などが入った汁物を飲むと
体が温まりやすくなります。
ネギ、ショウガなども使いさらに身体を温めると良いですね。







現在は、サプリメントが簡単に手に入るため利用されている方も多いと思います。
しかし、サプリメントは飲み合わせなどにより過剰症になることもあるので注意が
必要です。
まずは食事面を整えて、不足している分を補うということを頭に入れておくと
良いですね。


疲れを残さずしっかりと睡眠をとることも大切です。
免疫力を高め、健康を維持し元気に過ごしていきましょう。