医療コラム

味噌は医者いらず?



2019年2月 
管理栄養士 小西

暦の上では、もう春ですが
まだまだ寒い日が続いています。
体調管理には十分お気を付けください。

さて、今月は味噌についてお伝えしていきます。

「味噌は医者いらず」「医者に金を払うよりも、味噌屋に払え」という言葉があるほど、
健康食として名高い味噌。どんな特徴があるのでしょうか?






味噌の種類


●米味噌
大豆に米麹を加えて作ったもの。全国各地で生産されています。

●麦味噌
大豆に麦麹を加えて作ったもの。九州、四国、中国地方が主な産地です。

●豆味噌
大豆のみを主原料としたもの。中京地方(愛媛、三重、岐阜)が主な産地です。
代表的なものに八丁味噌があります。


味噌の栄養成分


代表的な栄養成分として以下のものが挙げられます。
・イソフラボン
・サポニン
・レシチン
・トリプシンインヒビター
・リノール酸
・ビタミンE


味噌の原材料は大豆ですが、
大豆の成分は、たんぱく質、脂質、炭水化物の三大栄養素に加え、
ビタミン、ミネラル、食物繊維から成り立っています。

大豆は「畑の肉」と言われ、生命の維持に必要不可欠な必須アミノ酸が豊富で
バランスよく含まれています。
味噌は発酵していることから、通常大豆にはない酵母や乳酸菌などの栄養を含み、
更に体内へ栄養を吸収しやすいと言われています。


味噌の働き


●コレステロールの抑制
大豆油に含まれるリノール酸、大豆レシチンがコレステロールを抑制します。

●がんの予防
イソフラボントリプシンインヒビターの働きにより、胃がん、肝臓がん、乳がんの予防に効果があると言われています。

●抗酸化作用
抗酸化作用のあるビタミンEサポニンが細胞を若々しく保ちます。

●美肌効果
リノール酸には、しみ・そばかすの原因であるメラニンの生成を抑制する働きがあります。



お湯を注ぐだけで味噌汁! 簡単味噌玉レシピ



【材料 味噌玉1個分】
・味噌 小さじ2
・乾燥わかめ 1g 


【作り方】
①味噌と乾燥わかめをラップで包む。
②団子状に丸め、ラップの口をしばって、冷蔵庫で保存。
③飲みたい時に味噌玉をカップやお椀に入れ、お湯を注げば味噌汁の完成!

~ポイント~
具は、お好みのものでOK。油揚げ、乾燥ネギ、ごま、とろろ昆布など乾燥タイプが
オススメです。また鰹節を入れるとうまみが増します。
冷蔵庫で3~4日は保存が可能です。
お弁当に持って行くのもいいですね♪






味噌汁は朝の毒消しと言われています。
味噌にはたくさんの栄養成分が入っているため、朝に味噌汁を飲むと
その豊富な栄養素が身体に吸収され、1日を元気に過ごすことができます。
また体温も上昇するので、寒い時期には嬉しいですね。

味噌に含まれる乳酸菌や酵母などは熱に弱いため、お鍋で味噌汁を作る時は、
火を止めてから味噌を入れましょう。
食の欧米化が進み、パン食の方も増えていますが、
ぜひ、朝食を和食にし味噌汁を飲んでみてください。




※塩分制限が必要な方は、医師・管理栄養士の指示に従ってください。