医療コラム

太りやすいアイス、太りにくいアイスって…?

2017年4 月20日

管理栄養士 中居有紀

新緑が気持ちいい季節になりました。
日に日に暖かさが増していきます。



さて5月にもなり、「おやつにアイスクリームを…」という人が増えてくる頃。
アイスクリームのシーズンインとなるのがこの時期ということもあり、一部では5月9日が『アイスクリームの日』として決められているそうです。

栄養指導の席でも、アイスが好きで食べているという声は、よく聞かれますが、アイスにも太りやすいもの・太りにくいもの等、種類があるのを知っていますか?

今日は、そんなアイスの違いについて解説していきます。



アイスの種類

アイスクリームは、乳成分の量によって分類分けされます。

乳成分の多い方から、アイスクリーム>アイスミルク>ラクトアイス>その他(氷河、シャーベットなど)となります。
ただし、カロリーについてはまた別。

カロリーは、“ラクトアイス”が一番高く、 次いで“アイスミルク”や“アイスクリーム”、 一番 低いのが その他(氷菓、シャーベットなど)  となります。※同量比較

これは、“アイスクリーム”以外の“ラクトアイス”や“アイスミルク”には、植物性油脂が加えられていることが多いため。 カロリーを気にしてダイエットを考えるなら、ラクトアイスよりはアイスクリームの方が良いかもしれません。でも一番カロリーが低いのはシャーベット系アイス。ダイエットするなら、これが一番お勧めです。

ラクトアイス
100gあたり:224kcal
乳固形分3.0%以上のもの。
乳固形分は少なくミルク感は少ないが、風味を出すために植物性油脂を加えられているものが多く、カロリー高めになっているものも多い。比較的リーズナブルな商品が多い。

アイスクリーム
100gあたり:180kcal
乳固形分15.0%以上、乳脂肪分8.0%以上のもの。
乳成分が多くミルク感のコクが最も感じられやすい。

アイスミルク
100gあたり:167kcal
乳固形分10.0%以上、乳脂肪分3.0%以上のもの。
乳固形分と乳脂肪分はアイスクリームに比べて少ないが、植物性油脂が配合されているものも多い。またジェラートはアイスミルクに分類される。

その他
カロリーはその物によって異なるが、低めのものが多い。
果汁などを混ぜ合わせたものを、凍らせて作る冷菓子全般を指す。アイスキャンディーやシャーベットなど。

----------------------------- カロリーだけでなく、乳脂肪分の割合も注目したいところ。
乳脂肪分が多いと、コレステロールや中性脂肪値が上がりやすくなったり、動脈硬化などの生活習慣病を招くことにもつながりかねません。

だからアイスを食べるなら、カロリーも乳脂肪分も少なめのシャーベット系アイスが、体には一番適しています。さっぱり清涼感のあるお気に入りのものをぜひ見つけてください♪



(No.80) ※5月から、森が栄養指導及びコラムを担当いたします。どうぞ宜しくお願い致します。