医療コラム

正月太り解消のための5か条

2017年1 月24日

管理栄養士 中居有紀

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い致します。

クリスマス、年越し、お正月が過ぎ、忘年会やら行事の食事を楽しんだ方も多かったようです。食べて、飲んで、よく休んで…

正月明け、体重計に乗ってみたでしょうか?
体重を見て「驚いた!」「増えていた!」という人は、鏡開きも過ぎたそろそろここから、体のメンテナンスも始動させましょう。



増えた分の体重はもとに戻して。
もとに戻す努力をしないと、当然のごとく体重は年々増えていくばかりです。
体重を落とすための食事の基本は、摂取カロリーを抑えること!
カロリーを抑えるための、簡単な基本事項をお伝えします。


正月太り解消のための5か条

1.1食の適正カロリーを知る

自分の1日、1食でとるべきカロリー量はどれくらいか、知っていますか?
栄養指導に通われている方の中には、もともと肥満体重だったのを、自分でお昼ごはんだけカロリー調整をして、見事に(一年くらいかけて)10kg近く痩せていった方がいました。カロリーを気にしないのとするのでは、大きく違います。

適正カロリーは計算で出すことが出来ますが、特別な肉体労働やハードな運動をしたりしていない限りは、ある程度皆同じくらいと考えることが出来るでしょう。
ダイエットを考えている人の多くは、1日1800kcal以内には抑えたいところ。これを3食に分けると、1食600kcalの計算になります。だから 1食600kcal以内になるように 食事ができるよう、いつも心がけたいところ。(時には朝が少なかった分、昼にそれをプラスしたりするのもOKでしょう) 600kcalは、焼き魚定食1人前分だったり、コンビニのおにぎり3個分くらいです。
手作り料理でのカロリー計算はなかなか難しいですが、コンビニやファミリーレストラン、カレー屋さんや牛丼屋さんなどのお店では、最近カロリー表示をするところがとても増えています。ぜひ自分で600kcal以内になるように調整してみてください。健康のためには、多ければ、思い切って残す勇気も大切です。

2.カロリーの低いものを食べる

600kcal以内に抑えようとしても、どうしてもお腹が空いてしまうという人は、せめてカロリーの低いものを選ぶように意識してみてください。
カロリーの低いものの代表は、やはり野菜!



栄養指導に通われている方の中には、 おやつにトマト をむしゃむしゃと食べるという方が多いですが、それもOK!きゅうりやキャベツ、もやしなどでも良いし、そのままでは食べたくないという人は、甘酢漬けや即席漬け、煮物やお浸しなどとして(味を濃くしない範囲で)食べてもOKです。

野菜の他、 こんにゃくやしらたき も活用してください。煮たり、炒めたり、照り焼きにしたり…お好きな食べ方で。刺身こんにゃくなら、もっと簡単。たいてい付属のタレを付けて食べるだけ。田楽系からイカそうめん風、柚子みそ風など多種多様です。菓子パンやチップス系菓子などよりも、はるかに低カロリーで健康的です。

その他、 飲み物は水かお茶を基本に してください。水かお茶なら、ほぼ0kcalですが、ジュースならコップ1杯(200mL)100kcal前後が大半。1で書いた、1食600kcalのことを考えると、飲み物だけで100kcalというのは非常に大きいです。


3.間食をしない

これも1につながることですが、当然食べる回数が多いほど、摂取カロリーが増えていってしまいます。お腹が空いてるわけでもないのに、なんとなく口寂しいだけで食べ物に手を伸ばしたりしていませんか?
本当は空いているわけではないのなら、なるべく 何か他のことをして 意識的に気を紛らわすようにする。どうしてもという場合は、食べてもせめて2に書いた、低カロリーのものを食べるように心がけましょう。

4.早食いしない

よく言われることですが、早食いすれば、勢いで食が進んでしまうので、余計なカロリー摂取につながります。早く食べても、体に良いことはありません。ゆっくり食べれば、体へのリラックス効果も高まると考えられています。思い切って、ゆっくり食べる習慣をつけましょう。 ゆっくりした音楽を流しながら食事する と、自然とゆっくり食べられるようになります。

5.その他、ちょっとした工夫を重ねていく

ちょっとしたことでも積極的に試して、自分に合ったやり方を見つけましょう。
例えば、『食事の前に500mLの水を飲む』→お腹が膨れて、食べる量も少なく出来ます。水を飲まずに食事するよりも、吸収するカロリーが少なくなるという説も…。
また最初にサラダなど、『野菜から食べる』こと→食物繊維が胃の中に先に入り、満腹感を与えてくれたり、急な血糖値の上昇を抑えてくれたりします。
『小さ目のお皿で食べる』→同じ量のおかずでも、大きなお皿の真ん中に乗っているよりも、小さなお皿にぎっしり乗っている方が、脳が実際の量よりも多く食べているように錯覚すると考えられています。


いかがでしょうか。
日頃から自分の健康に自信が持てるようなことをしておくだけで、その自信が身体に表れてくるものです。
今年一年、心身ともに晴れ晴れしたものになりますように。

    No.77