医療コラム

疲れたときは、ビタミンBを!


2018年8月
管理栄養士 中居 有紀


ひと頃と比べると、ようやく過ごしやすい気候となりました。

が、それに伴い、エアコンの温度が体に合っていなかったり、
休み明けでなどで身体のバランスが崩れてしまっている人も、
少なからずいるようです。
台風による気圧変化の影響なども、関係しているかもしれません。

身体が不調な時は、調子を整えてくれる食事で少しでも補強していきたいもの。
その代表的な栄養素がビタミンBです。






疲れたときの、ビタミンB群 



ビタミンB1は、主に「糖質をエネルギーに変える」重要な栄養素。
言い換えると、ビタミンB1が不足していると、せっかくご飯を食べてエネルギー補給したつもりでも、体の中でエネルギーが作られにくくなるので、結局疲れやすくなってしまいます。また忙しい人ほど、このビタミンB1は不足しやすい傾向にあります。

この他、ビタミンB2は主に脂質をエネルギーに変える栄養素、ビタミンB6は主にタンパク質をエネルギーに変える栄養素、ビタミンB12は主にタンパク質や脂質をエネルギーに変える栄養素…と、ビタミンB群それぞれがそれぞれの役割で、体の中でエネルギーをつくるのを助ける働きを持っています。『補酵素』とも呼ばれます。

これらのビタミンは、体の中では作られないので、
食事からしっかり補う必要があります。

だから体が疲れたときには、ビタミンB群は足りているかな?と、
思い出してみてください。

ビタミンB群が多い食材は、それぞれ次の通りです。


何を食べたらいいの?


■ビタミンB1:豚肉(特に豚ヒレ、豚モモ、生ハムなど)、玄米、うなぎ、ニンニク、切干大根等

■ビタミンB2:レバー、うなぎ、うずらの卵、納豆等

■ビタミンB6:にんにく、マグロ、カツオ、鶏肉等

■ビタミンB12:貝類(しじみ、赤貝など)、レバー等

(どれも水に溶けやすい性質のため、煮たら煮汁ごと利用するのがお勧めです。)





豚冷しゃぶもOK!ゆで汁は野菜や卵のスープに応用!


献立としては、
主食は玄米ごはん、主菜はマグロ・カツオの刺身、副菜は野菜たっぷり切干大根の煮物と納豆小鉢、そしてシジミのみそ汁
…などとしたら、ビタミンB群を豊富に補給できます。


基本的にビタミンB群に過剰症は起こりにくい(摂りすぎて症状が出ることは起こりにくい)ので、疲れていたり体が重い時などには、積極的に摂取しましょう。


それでは、快適な生活のお役に立てますように♪