医療コラム

ガマンしない!減塩料理のくふう

2015年1月20日

管理栄養士 中居有紀



明けましておめでとうございます。
いつもコラムをご覧いただきありがとうございます。本年もよろしくお願い致します。

さて今年の栄養学講座は、『減塩料理テクニック』をテーマにスタート致しました。
その際に皆さんにお聞きした塩分摂取状況。いつも健康や食生活に関心の強い皆さんですが、「しょっぱいものが好き」という方がたくさんいらっしゃいました。
「塩鮭が好きでしょっちゅう食べる、甘塩鮭は食べられない」「お新香も梅干しも好き、あえてしょっぱいものを選んでいる」「塩分は良くないとわかっていながら刺身にしょうゆをたっぷりつけて食べる」などなど……

塩味は食事をおいしく感じるうえで大切な基本味の一つですが、摂りすぎれば心臓や脳の血管、また腎臓などに負担をかけてしまいます。
生理的には1日1g程度の塩分があれば生きていけると考えられている中、日本では多くの人がその10倍以上の塩分量を摂っています。先の自分の体をいたわって、今年は塩分を控えるよう改めてみてはいかがでしょうか?

ただ我慢するだけでは辛いばかりなので、本コラムでは減塩料理の工夫の仕方をご紹介!
気になったものがあったら、やってみてくださいね♪

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  ■□  ガマンしない!おいしく減塩 3つのポイント □■  

 

うまみをプラス

だしの利いた料理は、薄味でもおいしいもの。塩味の前にうま味を加えましょう。

【だしが出る食材】
魚、肉、干し椎茸、切干大根、海藻、きのこ、貝など

【利用例】
*水で戻した切干大根を刻んでハンバーグのタネに混ぜ合わせれば、うまみがプラスされ、ハンバーグもカロリーダウン。戻し汁も、タネやソースに加えましょう。味に深みが増します。
*冷凍したきのこを根菜汁に加えて料理すると、きのこの旨味が増して、加える醤油や味噌などの塩分を抑えることが出来ます。

 

スパイスや香味野菜を活用する

塩や醤油の代わりに、スパイスや香味野菜を使うと、料理の味が引き締まります。

【活用できるスパイス】
コショウ、カレー粉、山椒、七味唐辛子、わさび、マスタードなど

【香味野菜】
ねぎ、青じそ、しょうが、みょうが、ローズマリーなどのハーブ類

【利用例】
*唐揚げの下味に、塩を減らしてコショウと山椒を利用しましょう。塩分を抑え、いつもと違う味わいを楽しめます。
*カツレツの下地に、少々の塩とコショウの他にマスタードを塗り、また衣はパン粉と細かく刻んだパセリを合わせて作りましょう。中火で火が通るまで焼けば、揚げない低カロリーかつさっぱりとした口当たりのカツレツの出来上がり。

 

酢を活用する

塩分を減らして酸味をプラスし、味を補って程よい加減に仕上げることも出来ます。

【活用できる酢 いろいろ】
米酢、玄米酢、黒酢、りんご酢、ワインビネガー、バルサミコ酢など

【利用例】
*コンソメスープに、お醤油を少なめにして酢を加えましょう。程よい酸味の利いた仕上がりになります。
*焼き魚にお醤油をかける習慣を、お酢に変えて。酸味が塩味を引き立て、少ない塩気でもおいしくいただけます。「塩を引く」より「お酢を足す」発想。



 

しばらく寒い日が続きそうですが、病は気から。
今年も健康な一年が過ごせますように!!wink

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(No.53

 

 

  2015/01/20   澤渡循環器クリニック