医療コラム

■梅雨時期とむくみ

管理栄養士 中居有紀

先月の栄養学講座は、『主食(炭水化物)』の摂り方について行いました。
毎回受講者の方は健康意識の高い方が多く、今回も日頃から玄米や雑穀米を利用されている方が8―9割。その利用状況について積極的に発言し合い、皆さんがお互いに情報交換をされているのが印象的でした。

日頃、自らの食生活について明かし合う機会は少ないものですが、今回改めて話し合ったことで意識を高め合うことができ、また知識整理の場となったようです。今後もますます、食生活を楽しく美味しく健康的に送っていただきたいと思います。

また今月は、『おかず』の摂り方についての講座を行います。
既に定員まで残りわずかです。関心のある方は、クリニックスタッフまでお声かけください。

さて、いよいよ梅雨です。
綺麗な紫陽花の似合う季節。

今回は、梅雨になると増える『むくみ』についてが、テーマです



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■ 梅雨の季節と「むくみ」
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梅雨の時期は、気圧が下がり、自律神経が乱れやすくなります。
自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」と成っていて、二つがバランスよく働くことで健康な状態を維持しています。しかし気圧が下がって交感神経が刺激されると、血管が収縮して血流が悪くなり、余分な水分が回収されにくくなった結果、むくみへとつながっていきます。
また外の湿度が高いため、体の水分の代謝が滞ってしまうのも、梅雨時にむくみを引き起こしやすい理由の一つです。


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■ 『カリウム』でむくみ対策
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むくみと関係が深いのは、ナトリウム。
体内のナトリウム濃度が一定量を過ぎると、むくみの原因になります。このナトリウムを体外に排出する働きがあるのが「カリウム」です。カリウムの多い食品を積極的に摂るようにしましょう。

―カリウムを多く含む食品―
ほうれん草、モロヘイヤ、ニラ
あゆ、あじ
大豆(特に納豆)
イモ類(特に大和芋、里芋、さつまいも)
海藻類(特に昆布、わかめ、ひじき)
バナナ                 など


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■ 塩分は控えめに!
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カリウムを積極的に摂ることも大切ですが、逆にナトリウムを摂らないように心がけることも大切なポイントです。体内のナトリウム量が多すぎると、余分な体液が細胞周囲にたまり、手や足の組織がむくむためです。
ナトリウムを控えるためにも、塩分量の多い料理・食品は控えめにするといいでしょう。

―塩分を多く含むもの―
味噌汁・スープなどの汁物料理
ラーメン・うどんなどの麺類(とその汁)
干物
漬物・佃煮などの加工品


梅にとっては恵みの季節、梅雨。
ジメジメもむくみも、賢い食生活で乗り切りましょう!

(№.22)

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  2012/06/20   澤渡循環器クリニック